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弊社では,常備在庫紙のほとんどを再生紙・非木材紙で取り揃えています。 再生紙を使うメリットとしては,以下のような点があげられます。 (具体的なメリット,取扱い用紙別の古紙含有率などはこちらをご覧ください)
「再生紙は白色度が低い。」とよく言われ,これをデメリットと感じる方もおられます。しかし,読んでいて疲れない,同じ厚さの紙でも裏透けがしにくいなどのメリットがあり,同人誌においてはメリットの方が上回っていると感じます。 最近では,新発売となるファンシーペーパー(本の表紙,便せんなどに使われることを考慮した,装飾性をもった特殊紙)の多くが再生紙や非木材紙でもあり,ラインナップも充実しています。このため,紙を通じて個性豊かな表現が可能になっています。 |
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印刷用インキについても,可能な限り大豆油インキ,さらにはVOCフリーインキ(有機溶剤を含まない,100%植物油インキ)を採用しています。 大豆油インキとは,インキに使われる鉱物油の一部を大豆油に置き換えたもので,VOCフリーインキとは,鉱物油の全部を大豆油を含む植物系油脂に置き換えたものです。 これらの採用には,次のようなメリットがあります。
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無線綴じ(本の背をのり付けして表紙をくるむ製本)では,熱で溶けるボンド(ホットメルト)を背に塗って製本します。実はこのボンドが古紙リサイクルの支障になるとされ,問題になりました。 リサイクルの工程で,古紙を湯の中に投入して溶かします。この際にホットメルトもバラバラになり,原料の中で浮遊した結果,再生紙に若干のボンドが浮いてしまうというのが原因です。 そのため,ホットメルトのメーカにおいても,「溶融段階でバラバラになりにくく,除去しやすいボンド」の開発が進められました。 弊社ではホットメルトにそのタイプを採用し,リサイクルの支障を少しでも除去するようにしています。
ところで,従来から,「中綴じ(針綴じ)の本をリサイクルに出すときは,ホチキスの針を抜去する」ということが必要であるかのように言われ,実際に一部で行われていました。 |
![]() 100%植物油の洗浄液「ベジオール」 ![]() 在庫ロスを避けるためのバーコードラベル |
その他にも環境のための取り組みを進めています。資材調達における環境負荷の低減 〜植物油の洗浄液〜一例として,オフセット印刷では,印刷機からインキを落とす際に洗浄液を使います。その洗浄液は普通有機溶剤であり,弊社でも使用していますが,一部に「植物油の洗浄液」を採用し,効果が確認されています。 植物油は乾燥が遅く,作業工程上主たる洗浄液として使うことはできません。しかし,作業終了時や色替えでインキを落とすために,「植物油(洗浄)→溶剤(仕上げ)」という方法を取ることで,溶剤系洗浄液の使用量を若干減らすことが可能です。(作業環境もその分改善します。) 最初は「環境保全」を目的に使ってみたのですが,実際に使用したところ副次的効果があることがわかりました。 (1)有害性がないため,労働環境が改善する (2)植物油であるため,弊社で採用している大豆油インキとの相性が大変よく,洗浄の効率が高い この洗浄液は大変高価ですが,効率が高い分使用量が削減でき,それなりにメリットが生じているようです。今後も(結果はともかく)このような取り組みを進めてまいります。 資材調達における環境負荷の低減 〜適正な在庫管理〜適正な在庫管理を行い,在庫ロスの発生を防ぐため,用紙にバーコードラベルを貼付し,常に在庫量を適切に保つよう心がけています。 |