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	<title>自主検査の方法(詳細)</title>
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<table class="nobdr">
<tr><td width=180 class="nobdr">
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</td>
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<!-- right box -->
<h1>自主検査の方法(詳細)</h1>
<p class="a">
　工業製品は，人体に直接取り込む食品と異なり，原材料の物質や影響はさまざまであることから，統一的な測定方法や基準値があるわけではありません．また，工業製品の中には元々微量の放射性物質を含むものもあります．<br>
　このため，弊社では以下のような方法により測定を行い，方法とともに結果をお知らせしていくことで，十分な情報のもと，皆様に安全性をご判断いただけるようにしてまいります．<br>
</p>
<h2>準拠する基準</h2>
<p class="a">
　測定方法については，現時点で工業製品の測定について多く使われていると考えられる，JEMIMA(社団法人日本電気計測器工業会)が2011年5月24日に策定したガイドライン「工業製品の放射線汚染を確認するための一次的な測定方法のガイドライン」（以下，「JEMIMAガイドライン」といいます．）に，可能な限り準拠します．<br>
　このガイドラインが引用する国際原子力機関(IAEA)のマニュアル(IAEA-TECDOC-1162)では，製品の表面において測定した測定値が周囲の環境放射線の3倍を超えなければ，その製品について放射能汚染の問題はないと判断することとされてます．<br>
</p>
<h2>検査の機関</h2>
<p class="a">
　検査の対象が多く，また，迅速性が求められることから，まず弊社でスクリーニング検査を行い，放射能汚染の可能性が考えられるものについては，工業試験場での精密な検査などの対応を行います．<br>
</p>

<h2>検査の手法</h2>
<p class="a">
　工業製品の場合，その表面での放射線量を計測し，汚染がないかどうかを判断することが広く行われています．<br>
　このため弊社でのスクリーニング検査についても，表面汚染について検査を行います．<br>
　インキや紙などの原材料はいろいろな形状や類型がありますので，それぞれに適した方法で検査を行いますが，表面での測定という点は共通します．<br>
</p>
<h2>スクリーニング検査に使う測定器</h2>
<p class="a">
　弊社では，堀場製作所「環境放射線モニタ　PA-1000 Radi」を使用します．<br>
　この測定器はシンチレーション式でγ線のみを測定し，JEMIMAガイドラインに適合しています．<br>
</p>
<h2>スクリーニング検査の方法・手順</h2>
<p class="a">
　表面汚染の測定では，食品の精密測定のように遮蔽した空間での測定ではないことから，検体を置かないとき（環境の放射線量だけのとき）と検体を置いたときで，放射線量に大きな差がないかどうかを調べます．<br>
</p>
<h3>バックグラウンドの測定</h3>
<p class="a">
　はじめに，検体を近くに置かず，周囲の自然放射線や建物から受ける放射線量を測定します．これを「バックグラウンド」（BG）といいます．<br>
　そもそも放射線量の測定は，ランダムに飛んでくる放射線の数を，有限な時間で測定して全体を推計しようとするものです．何回か測定して違う値が出るのは当たり前なのです．このため，統計的な手法を使って「推測される放射線量」と「考えられるばらつきの度合い」をセットで求めるのがふつうです．<br>
　具体的には，1回ごとに測定器のサンプリング時間（弊社の測定器では60秒間）以上かけて測定し，これを10回繰り返します．その平均とばらつきの度合いを求め，「だいたいこれくらいの範囲なら正常」という答えを得ます．<br>
</p>
<h3>BG測定結果の統計的処理</h3>
<p class="a">
　（「弊社ではBGを10回測った平均から3σ(標準偏差3個分)以内の場合に検出限界未満とします」という説明でわかる方は，読み飛ばしてください．）<br>
　BGの測定を10回行うと，ある程度のばらつきを伴って10回分の値が出てきます．<br>
　この結果から，統計の手法を使って，どの程度の範囲が正常の範囲なのかを推測します．<br>
　10回分の結果をまとめるのに一番一般的なものは「平均」ですが，ある試験の平均点が60点だったとしても，全員が60点だった場合と，20点〜100点で分布しているのでは，ずいぶん違います．<br>
　統計の分野では，「平均」に加えて，ばらつきの度合いを示す「標準偏差」という指標を用います．<br>
　標準偏差はσの記号で表され(英語の頭文字でSDということもありますが，意味は同じです)，平均値が同じでも，σが大きいほど，ばらつきの範囲が広いことを意味します．<br>
　逆にいうと，σが大きい集団（ばらつきが大きい集団）であればあるほど，平均から離れた測定結果があってもおかしくないということです．<br>
　正規分布の場合，平均からσ1個分離れたところまでの間に全体の68%くらい，σ2個分の範囲に95%くらい，σ3個分の範囲に99.7%くらいが含まれることがわかっています．<br>
　これを応用して，「正常といえる範囲」を考えることができます．<br>
　一般的には「3σ」，すなわち平均から標準偏差3個分以上離れたときを，異常値とすることが多いようです．BGの測定自体がばらつきがあるのですが，±3σを外れることは0.3%くらいしかない，すなわち，何もないのに3σ以上離れた値が出たときは異常を疑うということです．<br>
　逆にいえば，BGを1000回測れば3回くらいは±3σを超える値が出てもおかしくないということで，現実問題としてはこの辺が「検出限界」，すなわち正常と異常をそれなりの確実性で判断できる境目といえるのではないかということでもあります．（例えばこれを「2σ」にしてしまうと，何もなくても20回に1回くらいは「異常値」が出てしまうことになります．）<br>
　ここでいう「正常の範囲」とは，周囲の放射線の量として通常考えられる範囲のことです．検体を置いて測定してこれを超えたならば，環境の放射線にしては多い，すなわち，検体から何らかの放射線が出ているだろうと判断することになります．<br>
</p>
<h3>検体の測定</h3>
<p class="a">
　次に，検体の測定を行います．<br>
　検体の表面といっても，検体にはいろいろな形があります．また，検体がそのままの形でお客様の手元に届くことはまれで，加工された形で届くのがふつうです．<br>
　弊社では，より安全側に考えることができるよう，平均的な印刷物よりも厳しい条件で測定を行います．<br>
　検体の測定は5回行い，平均値を検体の（BGを含む）測定結果とします．<br>
　※ここで得られる測定結果には，環境の放射線が混ざっています．<br>
</p>
<dl class=a>
<dt>印刷用紙の場合</dt>
<dd>
　印刷用紙の場合，同じ種類の紙を100枚以上積み上げ，その上の表面を測定します．<br>
　通常の印刷物では，1冊に100枚以上の紙が使われることは少なく（本であれば200ページに相当します），紙にも厚みがあり，放射線量は距離の2乗に反比例する形で急速に少なくなることから，ひとまず100枚程度積み上げた値で判断することで問題はないだろうと思います．<br>
<dd>
<dt>オフセット印刷用インキの場合</dt>
<dd>
　オフセット印刷のインキは缶に入っていますので，できるだけ缶の横に測定器を密着させて測定します．<br>
　弊社の測定器はγ線を測定しますが，γ線は金属を抜けてくるため，現実的には問題ないと考えます．<br>
　なお，インキの空き缶に実験用の放射線源（ホームセンタで売っているランタンのマントル）を入れ，(1)缶の上が空いた状態で薄い紙を置いて，その上に測定器を置いて測定　(2)紙があった部分に金属のふたをしてその上に測定器を置いて測定　の2通りを試験したところ，有意な差は見受けられませんでした．<br>
</dd>
<dt>孔版印刷用インキの場合</dt>
<dd>
　孔版印刷のインキはレトルトパウチのようなパッケージに入っており，さらに紙製容器で覆われた形状です．これをそのまま印刷機に取り付けて使う構造のため，インキだけを取り出すことができません．このため，容器の外側から測定するなど，適宜の方法により測定します．<br>
<dd>
<dt>その他の原材料の場合</dt>
<dd>
　形状や材質に応じて適宜の方法により測定します．<br>
</dd>
</dl>
<h2>結果の評価</h2>
<p class="a">
　検体を5回以上測定して得られた平均値が，BG値の平均±3σの範囲を外れた場合，検出限界（測定器で検出できる下限）以上の線量が出ていると判断し，検体の測定値の平均値を検査数値とします．<br>
　3σ以内に収まっている場合は，検出限界未満（周囲の放射線量と区別できない）と判断します．<br>
　ここまでの考え方を図にまとめたものが，以下のグラフです．<br>
<img src="images/sigma-graph.png" alt="測定結果の考え方グラフ"><br>
</p>
<h3>汚染の可能性がある線量が出た場合の扱い</h3>
<p class="a">
　測定の結果や製品の組成などから汚染が疑われる場合には，当該ロットの取り扱いを停止のうえ，工業試験場での詳細の調査，製造元への確認などを行います．<br>
</p>
<dl class=a>
	<dt>詳細な確認の実施</dt><dd>同一製品の他のロットの検査，製造元への確認，工業試験場での詳細の検査などを行い，最終的に汚染の有無を判断します．</dd>
	<dt>その製品が性質上放射線を出すと考えられる場合</dt><dd>工業製品の中には，その原材料の性質上放射線を出すものがあります．このような場合は「汚染」といえませんが，不安に感じるお客さまがいらっしゃることは当然のことです．製造元への確認等の結果，当該製品がそれにあたることがわかった場合は，印刷物になったときの通常の使われ方に照らして改めて安全性を評価し，その後の取り扱いについて検討します．（放射線への考え方，端的にはどの程度まで受忍できるかは人それぞれ異なるのが当然ですので，適切に情報を公開し，その上でお客さまに判断いただくのがよいと考えています．）</dd>
	<dt>情報の適切な公開</dt><dd>検査の結果や，弊社における判断などについては，お客さまが十分な情報を元に判断できるような形で公表します．</dd>
</dl>


</td>
</tr>
</table>


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